【活動報告】#27 Doctor’s Café 世界の仲間と世界問題を科学の力で解決するー微生物燃料電池のハナシ
- 活動報告Doctor’sCafe
- 2025.4.20

2025年4月14日(月)、東京農工大学小金井キャンパス新1号館グリーンホールにて、FLOuRISH主催の「#27 Doctor’s Café 世界の仲間と世界問題を科学の力で解決するー微生物燃料電池のハナシ」が開催されました。今回のゲストスピーカーは、元FL-SPRINGフェローであり、現在はグローバルイノベーション研究院特任助教を務める松村圭祐氏。ご自身の専門である蓄電技術を基盤に、スタートアップ企業「RING-e」を設立し、異分野連携による新たな挑戦について講演を行いました。
松村氏は、「発電菌」と呼ばれる微生物を活用した微生物燃料電池による発電技術を用いて電源のない場所でも持続的に電力供給が可能となるシステムの開発に取り組んでおり、現在は四国電力およびそのグループ企業「伊方サービス」と連携し、愛媛県のみかん農園での実証試験を進めています。講演では、研究から起業に至るまでの経緯や、技術の社会実装に向けた課題と展望について、具体的な事例を交えて紹介されました。
FL-BOOSTフェローの田中友章さん(工学府知能情報システム工学専攻博士後期課程)がファシリテーター務め、講演後にはQ&Aを中心としたフリートークが行われました。参加者からは、具体的な研究技術についての質問の他、研究成果を社会に展開していくモチベーションは何か、異分野との連携の難しさなどについて活発な質問が寄せられ、非常に有意義な対話の場となりました。また、本イベントは、英語での講演、質疑応答は日本語と英語の両言語で進行されたため、留学生、日本人学生ともに自由に質問し、コメントする様子が見られました。参加者からは、「自分の研究がどのように実用化につながるかを考える良い機会となった」「現在の共同研究に至るまでのプロセスの詳細を聞くことができた。大きな企業とのコラボであり、どこでそのようなきっかけが生まれたのかが気になっていたので、お話を聞けて良かった。」「アカデミアの研究者とベンチャーのCEOの二つをこなしているというモチベーションが気になった。」など深い印象を受けた感想が多く寄せられました。
今後もFLOuRISHのDoctor‘sCafeでは、多種多様な方をお招きして、学生が将来のキャリア形成のヒントとなるようなイベントを継続的に開催していく予定です。

